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2025.7.19
「建売は資産価値が低い」は誤解?知っておきたい購入・維持のポイント

建売住宅の購入を検討しているなら、その資産価値についてしっかり理解しておく必要があります。マイホームは一生に一度の大きな買い物です。
将来の売却や住み替えを見据え、購入前に資産価値の変動リスクを把握しておくことは、後悔しない選択のために非常に重要になります。
建売住宅の資産価値はどう変動する?
建売住宅の資産価値は、将来的な売却や住み替えを考える上で無視できない要素です。その価値に関わる様々な要因を整理し、理解を深めましょう。
一般に言われる“建売住宅は価値が下がりやすい”という誤解
「建売住宅は注文住宅に比べて資産価値が下がりやすい」と耳にすることがあります。確かに、一見するとそのように捉えられがちです。しかし、これは建売住宅を画一的に見てしまっている誤解から生じるケースが多くあります。
建売住宅であっても、適切な選択と丁寧な管理を行うことで、その資産価値を十分に保つことは可能です。重要なのは、何となく選ぶのではなく、将来を見据えた視点を持って物件を評価することです。
注文住宅との構造的な違い
建売住宅は、特定のエリアで同一設計に基づき、複数棟がまとめて供給されることが一般的で、建築コストを抑え、効率的な販売が可能になります。しかし、この「同一設計・大量供給」という特性が、周辺の新築市場相場の影響を受けやすい傾向を生むことも事実です。
一方、注文住宅は、依頼主のこだわりを反映したオリジナルの設計や素材選定が可能です。この独創性や特別な付加価値が、将来的な評価に繋がりやすいとされています。
資産価値を決める立地と土地の重要性
不動産の資産価値は、建物よりも「土地」が長期的な価値の決め手となります。建物は時間とともに老朽化しますが、土地の価値は立地に大きく依存し、変動しにくい特性があるからです。
駅近・学区・生活利便の影響力
不動産を選ぶ際、駅からの距離、人気の学区、スーパーや病院などの生活利便施設へのアクセスは、非常に重要な要素です。これらの条件が良い物件は、将来的に売却する際にも高い需要が見込まれ、再販時の評価も安定しやすい傾向にあります。
子育て世帯にとっては人気の学区であることや、日常の買い物に困らない立地は、日々の生活のしやすさに直結するため、購入決定の大きな要因となります。このような利便性の高い立地は、普遍的な価値として評価され続けます。
土地の形状・面積も資産性に直結
土地自体の特性も資産価値に大きく影響します。整形地(四角く整った土地)は、建物を建てやすく、土地を有効活用できるため需要が高く評価されやすいです。
広い間口(道路に面した部分の幅が広いこと)を持つ土地や、南向きで日当たりが良い土地は、再販時に有利に働くことが多いです。これらの要素は、住みやすさだけでなく、将来の売却価格にも直結するため、購入時にしっかりと確認すべきポイントです。
将来売却時に知っておきたい資産価値の下がり方
新築で建売住宅を購入した後、将来売却することになった場合、その価格は新築時とは異なります。新築時の価格と実際の売却価格のギャップを理解しておくことは、賢い不動産取引のために不可欠です。
建物の価値は10年で半減が目安
一般的に、建物の価値は時間とともに下落します。これは、住宅が使用されるにつれて劣化することや、新しい建築技術やデザインが登場することなどが要因です。目安として、新築から5年で2〜3割、10年で半額程度に価値が下がると言われています。
ただし、この目安はあくまで一般的なものであり、建物の構造や使用されている素材、メンテナンス状況によって下落ペースは変動します。木造住宅は、構造上の特性から他の構造に比べて価値の下落が早い傾向にあります。
売却時にローン残債がネックになるケース
不動産の売却を検討する際に、ローン残債(住宅ローンの残りの金額)が問題になるケースがあります。建物の価値が下落し、売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」の状態になると、自己資金で不足分を補填しない限り、売却が難しくなります。
オーバーローンを避けるためには、購入時に無理のない返済計画を立てること、将来的な建物の価値下落を見越して、余裕を持った資金計画を立てることが重要です。
資産価値を保つための工夫
建売住宅の資産価値は、購入後の維持管理によって大きく変わります。維持・改善できる要素に目を向け、長期的な視点で対策を講じることが重要です。
定期的なメンテナンスと記録管理
建物の寿命を延ばし、資産価値を保つためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。外壁や屋根、水回り設備などは、経年劣化が進みやすい部分です。これらの点検や修繕を怠ると、大規模な修繕が必要になったり、売却時に評価が下がったりする原因となります。
修繕履歴をしっかりと記録しておくことも大切です。いつ、どのようなメンテナンスを行ったのかを明確にすることで、将来売却する際に買主に対して建物の状態を具体的に説明でき、信頼性を高めることに繋がります。
リフォームによる資産価値の回復
建物の築年数が経過し、設備や内装が古くなってきた場合でも、リフォームによって資産価値を回復させることが可能です。水回り(キッチン、浴室、トイレ)や給湯器などの設備は、新しいものに交換するだけで、住まいの印象を大きく変え、利便性を向上させます。
売却を検討している場合は、内覧時の印象を良くするために、外壁の塗り直しやハウスクリーニング、クロス(壁紙)の張り替えなども有効です。ただし、リフォームにかかる費用と、それによって得られる価値向上を慎重に比較検討することが重要です。
まとめ
建売住宅は「資産価値が下がりやすい」と言われることがありますが、これは必ずしも当てはまるわけではありません。立地条件の良さ、建物の質の高さ、購入後の適切な維持管理によって、建売住宅でも十分に価値を保つことは可能です。
注文住宅との構造的な違いを理解しつつも、建売住宅ならではの利点に目を向けることが重要ですし、価格が明確で予算が立てやすい点や、完成した物件を実際に見て確認できる安心感は、建売住宅の大きなメリットです。
将来の売却や住み替えも視野に入れ、資産性を意識した選び方と住まい方を心がけることで、「建売でも価値が残る住まい」は十分に実現できます。後悔のないマイホーム選びのために、これらのポイントをぜひ役立ててください。